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オギャ〜〜〜〜〜

駆動するコア

 意識的に美術に近づいて13年が経った。中学2年の頃から高校は美術系に行こうと思って画塾にいっていたし高校は美術科に進んだ。浪人して少しだけ予備校に行っていた時期もあったし、大学は5年いた。院には進まなかったけれど、短期講座とはいえ自分でお金を払って美学校に通い、また展示をする。

 幼い頃から習い事や色々なものが続かなくて、両親からは「やればできるのにやらない」とか言われていたけど、わたしはわたしで 自分に向いていない とか 苦手だな と感じたものから逃げる能力が高いので能力や技能の形成はあんまり整っていない。努力とかも得意ではなかった。絵は結局5年やったけど描けない。

 自分は制作があんまり向いてないんだろうな と思いながらもなんだかんだ13年美術といる。これは、わたしの中では快挙だ。無数にやめてきたものがある。バレエ、ピアノ、バイオリン、進研ゼミ…。制作でも、これは向いてないなと思ってやめた手法や、おもしろいと思って考えていたことも時間が経って興味が移ろい考えなくなったこともたくさんある。大学を卒業して美学校に行く間の1年半なんかは、「もう二度と作品を作れないかもしれないな」と思いながらも、それでも面白い展示を見に出かけていた。作っても、作らなくても、なんとなくずっと美術と一緒にいる。これはもう一生変わらないのだろうと思う。

 美術を通して、わたしはさまざまな人や場所や思想、学問にアクセスできる。一見つながりのない出来事も、つなぎあわせて捉えたり、興味を持って考えることができる。哲学や思想、批評の文章を読むようになったのも美術がきっかけだったし、面白がるポイントは年々変化していっているが本を読み続けている。何かをずっと制作できているわけではないけれど、この興味を駆動するコアの部分をずっと保持できていて、わたしはとてもうれしい。